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失業保険はいくらもらえる?月収別・退職理由別の計算シミュレーション【2026年版】

退職を考えるとき、失業保険(雇用保険の基本手当)でいくら受け取れるかは、生活設計の土台になります。受給額は「賃金日額 × 給付率 × 所定給付日数」で決まり、退職理由によって総額が大きく変わります。たとえば同じ月収でも、自己都合退職と会社都合(特定受給資格者)退職とでは、受け取れる総額が約2倍違う場合があります。本記事では、計算の仕組みと月収別・退職理由別の目安を、ハローワーク・厚生労働省の公的資料をもとに整理します。

※本記事には広告(PR)が含まれます。
※本記事は一般的な情報の提供を目的としています。実際の支給額は個人の状況により異なります。正確な金額はハローワーク・雇用保険受給資格者証でご確認ください。

目次

この記事の要点

Q1. 失業保険の金額はどう決まりますか?

「賃金日額 × 給付率(50〜80%)× 所定給付日数」で決まります。賃金が低い人ほど給付率が高くなります。

Q2. 月収25万円ならいくらもらえますか?

基本手当日額は約5,700円が目安です。自己都合90日で約51万円、会社都合180日で約103万円が概算です。

Q3. 退職理由で金額は変わりますか?

変わります。会社都合や特定理由離職者は給付日数が長くなり、総額が自己都合の約2倍になる場合があります。


失業保険の金額が決まる3つの要素

失業保険(基本手当)の総額は、次の3つの掛け算で決まります。

  1. 賃金日額:退職前6か月の賃金から計算する1日あたりの賃金
  2. 給付率:賃金日額に掛ける割合(50〜80%)
  3. 所定給付日数:給付を受けられる日数(退職理由・年齢・加入期間で変動)

このうち、退職理由によって最も大きく変わるのが「所定給付日数」です。順番に見ていきます。

ステップ1:賃金日額を計算する

賃金日額は、次の式で計算します(ハローワーク 基本手当について)。

賃金日額 = 離職前6か月に毎月決まって支払われた賃金の合計 ÷ 180

ここでの「賃金」は額面(税・社会保険料を引く前)で、賞与(ボーナス)は含みません。残業代や通勤手当などの毎月の手当は含みます。

たとえば額面の月収が25万円なら、賃金日額は「25万円 × 6 ÷ 180 = 約8,333円」です。

ステップ2:給付率を掛けて基本手当日額を出す

賃金日額に給付率を掛けたものが「基本手当日額」、つまり1日あたりの支給額です。給付率は50〜80%(60〜64歳は45〜80%)で、賃金が低い人ほど高い率になります(前掲・ハローワーク)。

基本手当日額には上限・下限がある

基本手当日額には、年齢区分ごとの上限額と、全年齢共通の下限額があります。2025年8月1日に改定された現行額は次のとおりです(厚生労働省 基本手当日額の変更(PDF))。

離職時の年齢 賃金日額の上限 基本手当日額の上限
29歳以下 14,510円 7,255円
30〜44歳 16,110円 8,055円
45〜59歳 17,740円 8,870円
60〜64歳 16,940円 7,623円

下限額は全年齢共通で、賃金日額3,014円・基本手当日額2,411円です(前掲・厚労省)。賃金が高くても上限を超える分は支給されず、低くても下限は保障される仕組みです。

ステップ3:所定給付日数を確認する

基本手当日額に「所定給付日数」を掛けると、おおよその総額になります。所定給付日数は退職理由で大きく変わります。

自己都合・定年退職などの場合

自己都合退職や定年・契約満了などの一般の離職者は、加入期間に応じて次のとおりです(ハローワーク 所定給付日数)。

雇用保険の加入期間 所定給付日数
1年以上10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日

会社都合・特定理由離職者の場合

倒産・解雇や、ハラスメント・賃金未払いなどによる離職(特定受給資格者・特定理由離職者)は、年齢と加入期間で日数が増えます(前掲・ハローワーク)。

年齢\加入期間 1年未満 1〜5年 5〜10年 10〜20年 20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日
30〜35歳未満 90日 120日 180日 210日 240日
35〜45歳未満 90日 150日 180日 240日 270日
45〜60歳未満 90日 180日 240日 270日 330日
60〜65歳未満 90日 150日 180日 210日 240日

同じ人でも、自己都合か会社都合かで給付日数が2倍以上になる場合があるとわかります。

月収別シミュレーション(概算)

ここまでの要素を使い、月収別の目安をまとめます。額面月収(賞与除く)・30歳・2025年8月時点の計算式を前提とした概算です。実際の金額は個人の状況で変わります。

額面月収 基本手当日額(目安) 自己都合90日の総額 会社都合180日の総額
15万円 約4,000円 約36万円 約72万円
20万円 約4,990円 約45万円 約90万円
25万円 約5,710円 約51万円 約103万円
30万円 約6,210円 約56万円 約112万円
35万円 約6,490円 約58万円 約117万円

表からわかるとおり、月収25万円の人でも、退職理由が自己都合か会社都合かで約50万円の差が生じます。退職理由の判定は、受給総額に直結する重要なポイントです。

退職後にもらえるお金は失業保険だけではありません。給付金・手当の全体像は、こちらでまとめています。

退職後の給付金・手続き完全ガイド

受給開始までの流れと「待期・給付制限」

失業保険は、退職後すぐに振り込まれるわけではありません。受給までにいくつかの段階があります。

待期7日間

ハローワークで求職申込みをして受給資格が決まると、まず全員に「待期7日間」があります。この期間は支給されません。

自己都合は給付制限がある

自己都合退職の場合、待期の後にさらに「給付制限期間」があります。2025年4月以降、この期間は原則1か月に短縮されています。なお、自分で教育訓練を受ける場合などは給付制限が課されないケースもあります。会社都合(特定受給資格者)の場合は、給付制限がありません。

そのため、自己都合退職では受給開始まで時間がかかります。給付制限の有無や最新の取り扱いは、ハローワークでご確認ください。

失業給付の手続きや受給期間の全体像は、こちらで詳しく解説しています。

失業給付(基本手当)完全ガイド

「会社都合にしたい」と思ったときに確認すること

給付日数が大きく変わるため、退職理由の判定は重要です。ハラスメントや長時間労働、賃金未払いなどが原因の退職は、特定受給資格者・特定理由離職者と認められる場合があります。

退職前に、勤務状況の記録(残業時間がわかる資料、ハラスメントの経緯メモなど)を残しておくと、判定の際の材料になります。離職票の離職理由に納得できない場合は、ハローワークに異議を申し出る手続きもあります。

特定受給資格者・特定理由離職者の認定基準は、こちらで整理しています。

特定受給資格者・特定理由離職者の認定とは

早く再就職すると「再就職手当」がある

失業保険を受給しながら早く再就職が決まった場合、残りの給付日数に応じて「再就職手当」を受け取れる場合があります。失業保険を全部もらってから就職するより、早期再就職のほうが有利になるケースもあります。

再就職手当の計算と条件は、こちらでまとめています。

再就職手当の計算方法・申請手順

FAQ

Q. 失業保険は手取り月収の何割くらいですか?

賃金日額(額面)の50〜80%が基本手当日額です。賃金が低い人ほど率が高くなります。額面ベースの計算で、賞与は含みません。手取りとの比較ではなく、額面の月収をもとに考えてください(ハローワーク)。

Q. パートやアルバイトでも失業保険はもらえますか?

雇用保険に加入していて、受給要件(離職前の加入期間など)を満たせば対象になります。加入期間や週の労働時間によって変わるため、ハローワークでご確認ください。

Q. 月収25万円・30歳・自己都合だと総額いくらですか?

加入1年以上10年未満なら所定給付日数は90日です。基本手当日額の目安は約5,710円のため、総額は約51万円が概算です。正確な額は雇用保険受給資格者証でご確認ください。

Q. 賞与(ボーナス)は計算に入りますか?

入りません。賃金日額の計算に使うのは「毎月決まって支払われた賃金」で、賞与は除きます(ハローワーク)。

参考文献

  • ハローワークインターネットサービス「基本手当について」 https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_basicbenefit.html
  • ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」 https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_benefitdays.html
  • 厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更(令和7年8月1日)」 https://www.mhlw.go.jp/content/001520021.pdf

本記事は一般的な情報の提供を目的としています。基本手当日額・給付日数・給付制限は、改定や個人の状況により変わります。シミュレーションは概算であり、正確な支給額はハローワーク・雇用保険受給資格者証でご確認ください。個別事案はハローワークにご相談ください。

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この記事を書いた人

仕事リサーチ編集部
「働き方の意思決定を支える中立調査メディア」を運営する独立系編集部です。退職代行サービス・転職エージェント・労働法・副業・給付金など、働き方にまつわる重要トピックについて、業者や弁護士事務所、転職エージェントと利害関係を持たない第三者の立場から、一次情報に基づく検証記事を発信しています。
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退職代行/転職エージェント/労働法/副業・給付金制度
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