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失業中に取る資格は何がいい?給付金が使える資格と「やめておく資格」の見分け方【2026年版】

失業中に「何か資格を取ろう」と考える前に、まず確認すべきことが2つあります。1つは使える公的制度(教育訓練給付・公共職業訓練・求職者支援)の有無、もう1つは「資格より先に就職支援を使う選択肢」です。空白期間が短いほど若手就職支援サービスの活用余地は広く、資格取得に数か月かけるより早く内定に近づくケースもあります。制度と資格の関係を押さえたうえで、費用対効果の低い資格を選ばないための見分け方を整理します。

この記事の要点:

  • 失業中の学び直しには3つの公的制度があり、選択肢によって自己負担と受給期間が大きく変わる
  • 公共職業訓練(受講料原則無料)は、受講指示を受ければ失業保険が訓練終了まで延びる可能性がある
  • 資格より先に就職支援サービスを検討すべき層がいる——特に20代で空白期間が短い場合

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目次

資格より先に確認すること:就職支援という選択肢

資格取得は「応募できる求人を広げる手段」ですが、数か月の学習期間と受講費がかかります。一方、若手向けの就職支援サービスは無料で使えて、担当者との面談から求人紹介・面接対策まで一貫してサポートを受けられます。

20代で空白期間がまだ短い人や、「とりあえず何かしないと」という焦りで資格を考えている人は、資格より先にこちらを検討する価値があります。就職支援サービスは在職中・離職直後を問わず登録できるものが多く、現在の状況を整理したうえでキャリアアドバイザーと方向性を確認してから、「資格が本当に必要かどうか」を判断する手順が合理的です。資格に数か月かけた後に「やはり今の経験でも応募できた」と気づくのは時間とお金の無駄になります。

20代でフリーター・既卒から正社員を目指すなら、未経験向けの就職支援サービスを使う選択肢もあります。

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対象は18〜29歳・首都圏/関西/東海などの条件があります。詳細は公式サイトでご確認ください。

資格取得が有効なのは、「特定の職種への転換を目指している」「就きたい仕事が資格を必須としている」「制度を使えば費用が抑えられる」といった条件が揃う場合です。以下ではその制度を整理します。

まず「お金の3制度」を押さえる

失業中の資格取得を具体的に動かす前に、自分が使える公的制度を把握しておく必要があります。費用負担と受給期間が制度ごとに大きく異なるためです。代表的な制度は3つで、雇用保険の加入歴や現在の受給状況によって使える制度が変わります。

教育訓練給付は、厚生労働省が指定した講座を修了すると受講費の一部が支給される雇用保険の制度です。給付率は一般教育訓練(20%)・特定一般教育訓練(40%)・専門実践教育訓練(50〜80%)の3種別に分かれます(厚労省 教育訓練給付制度)。民間スクールの幅広い講座から選べる一方、自己負担は残ります。また、雇用保険の被保険者期間が種別ごとに要件として定められています。対象講座の調べ方は教育訓練給付金の対象講座の調べ方で解説しています。

公共職業訓練(ハロートレーニング)は、受講料が原則無料の公的な訓練です。テキスト代などは自己負担ですが、講座費用の負担を大幅に抑えられます。後述する訓練延長給付の対象になる点も大きな特徴です。訓練の種類や期間はコースによって異なり、数週間から1年超まで幅があります。

求職者支援制度は、雇用保険の基本手当を受給できない求職者などが一定の要件を満たすと、月10万円(職業訓練受講給付金)が支給される可能性がある仕組みです(厚労省 求職者支援制度)。支給には収入・資産・出席率などの要件があり、全員が受け取れるわけではありません。仕組みの詳細は職業訓練を受けながら月10万円もらう方法を参照してください。

公共職業訓練なら失業保険が延びることがある

失業保険を受給中の人にとって、公共職業訓練の最大のメリットは「訓練延長給付」です。公共職業訓練をハローワークの「受講指示」(ハローワークが必要と認めて訓練を指示すること)で受けると、訓練期間中は基本手当が支給されます。さらに、所定給付日数が訓練の途中で終わっても、訓練終了まで基本手当が延長されます。これが訓練延長給付です(雇用保険法24条/ハロートレーニング 各種制度)。

たとえば所定給付日数が90日の人が、半年〜1年の訓練を受講指示で受けると、訓練終了まで基本手当の支給が続くケースがあります。受講料が無料で、かつ手当が延びる可能性があるのは費用対効果の面で見逃せません。

ただし、受講指示を出すかどうかはハローワークの判断であり、誰でも延長が保証されるわけではありません。訓練の申し込み前にハローワークで確認することが前提です。失業保険の見込み額は失業保険の計算シミュレーションも参考になります。

給付が使える資格の分野マップ

求人で一定の需要があり、給付金・職業訓練の対象になりやすい分野を中立に整理します。あくまで傾向であり、個別の講座・コース・時期によって対象可否と給付率は変わります。

分野 代表的な資格・講座 狙いやすい制度の傾向
IT 基本情報技術者・ITパスポート・Web系 教育訓練給付(高度講座は専門実践)/公共職業訓練
介護 介護職員初任者研修 公共職業訓練/教育訓練給付
医療事務 医療事務関連 教育訓練給付/公共職業訓練
経理・会計 日商簿記 教育訓練給付/公共職業訓練
不動産 宅地建物取引士(宅建) 教育訓練給付

同じ分野でも、公共職業訓練のコースがあれば受講料無料で狙えます。民間スクールの講座は教育訓練給付で費用の一部が戻ります。どちらが向くかは、コースの有無・学びたい内容・通学のしやすさによって変わります。表はあくまで傾向であり、対象講座と給付率はコースと時期で異なります。教育訓練講座検索システムとハローワークで確認してください。

「やめておく資格」の見分け方

失業中はお金にも時間にも余裕がないことが多いものです。次の3点のうち1つでも該当するなら、優先順位を下げる判断の根拠になります。

求人で評価されにくい民間資格:民間団体が独自に認定する資格の中には、求人票でほとんど見かけないものもあります。たとえばSNSやWebサイトで「稼げる」と紹介されている民間認定資格は、実際の採用現場での評価が低いことがあります。狙う資格が実際の求人でどれくらい求められているかを先に確認すると無駄を避けられます。求人サイトで「資格名+求人」を検索して件数を確認する方法が手軽です。

費用対効果が低い資格:受講費や受験料が高いわりに、給与や採用への影響が小さい資格は、失業中の限られた予算では優先度が下がります。「いくらかけて、どんな求人につながるか」を具体的に比べることが大切です。合格率が低い難関資格は合格までの期間が読みにくく、失業中の収入ゼロ期間が想定以上に伸びるリスクもあります。

給付対象外で高額な講座:教育訓練給付の対象は国が指定した講座に限られます。検索システムに載っていない講座は原則として給付の対象外です。給付対象外で受講費が高額な場合、自己負担が重くなります。受講前に厚生労働省の教育訓練講座検索システムで確認してください。「給付金が使えます」とうたう広告でも、自分の雇用保険の加入歴や給付種別によっては対象外になるケースがあるため注意が必要です。

制度の使い分けと申請の流れ

教育訓練給付(民間スクール)と公共職業訓練(無料)はどちらが優れているという話ではなく、状況で使い分けるものです。費用を抑えたい人や失業保険受給中の人は、まず公共職業訓練を検討する余地があります。希望のコースがない場合や、より専門的な講座を選びたい場合に教育訓練給付を検討するという順番が考えやすいでしょう。なお、求職者支援制度の対象者(雇用保険の受給資格がない人)は、求職者支援訓練と教育訓練給付のどちらを使えるかを先にハローワークで確認することが重要です。

項目 教育訓練給付(民間スクール) 公共職業訓練(ハロートレーニング)
受講料 自己負担あり(20〜80%が後から給付) 原則無料(テキスト代等は自己負担)
講座の選択肢 広い(指定講座から自由に選択) 公的に用意されたコースから選択
失業保険の延長 対象外 訓練延長給付の可能性あり
向いている人 特定の講座・スクールで学びたい 費用を抑えたい・手当を延ばしたい

公共職業訓練の大まかな流れは次の順です。①ハローワークで求職申込・職業相談をする ②希望する訓練コースを選んで受講申し込みをする ③選考(面接・筆記など)を受け、合格すると受講指示・受講あっせんの判断が出る ④受講開始(雇用保険受給者は訓練中も基本手当が支給され、要件を満たせば訓練延長給付の対象になる可能性がある)。倍率の高いコースもあるため、第1希望だけでなく複数のコースを検討しておく方が現実的です。

教育訓練給付の特定一般・専門実践は、受講開始前にキャリアコンサルティングと受給資格確認が必要です。手続きの順番を間違えると給付対象外になる場合があります(厚労省 教育訓練給付制度)。詳しい手順は教育訓練給付金の対象講座の調べ方を参照してください。

退職後の受給期間や給付金全体の整理は退職後の給付金 完全ガイドもあわせてご確認ください。


参考文献

  • 厚生労働省「教育訓練給付制度」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku.html
  • 厚生労働省「求職者支援制度」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufu/seikyu_madoguchi.html
  • 愛知労働局「ハロートレーニング(求職者支援訓練・公共職業訓練)各種制度」 https://jsite.mhlw.go.jp/aichi-roudoukyoku/kunren_seido.html
  • e-Gov 雇用保険法 第24条(訓練延長給付)

本記事は一般的な情報の提供を目的としています。給付・訓練の可否、金額、併用可否、受講指示や訓練延長給付の対象は受講開始時期や個別の状況により異なります。個別事案はハローワークまたは専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

仕事リサーチ編集部
「働き方の意思決定を支える中立調査メディア」を運営する独立系編集部です。退職代行サービス・転職エージェント・労働法・副業・給付金など、働き方にまつわる重要トピックについて、業者や弁護士事務所、転職エージェントと利害関係を持たない第三者の立場から、一次情報に基づく検証記事を発信しています。
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