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介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級相当)は、民間スクールで受けると数万円かかります。ただし公的制度を使えば費用を抑えられる場合があります。結論として、無料または割引で取るルートは大きく3つ——ハローワークの公共職業訓練・求職者支援訓練・民間スクール+教育訓練給付金です。いずれも要件・選考・対象可否があり、誰でも無条件に無料になるわけではありません。
この記事の要点
- ハローワーク経由の訓練(公共職業訓練・求職者支援訓練)は受講料が原則無料だが、手続きと選考がある
- 求職者支援訓練は要件を満たせば月10万円(職業訓練受講給付金)が加わる可能性がある
- 民間スクールは好きな時期に受講できる一方、受講費の40%が修了後に支給される仕組みのため自己負担が残る
どのルートが自分に当てはまるかは、最終的にハローワークで確認する必要があります。本記事では3ルートの違いと検討手順を、厚生労働省の公的資料をもとに整理します。
初任者研修の費用を抑える3ルートの全体像
費用を抑える方法は、雇用保険を受給できるか・受講時期をいつにしたいかで変わります。
公共職業訓練(離職者訓練)は雇用保険の受給資格がある人が対象で、受講料は原則無料です。失業給付を受けながら受講できる場合があり、訓練期間中は受給期間が延長されることもあります。
求職者支援訓練は雇用保険を受給できない人(受給資格がない・受給が終わったなど)を対象とした訓練で、こちらも受講料は原則無料です。一定の要件を満たせば月10万円(職業訓練受講給付金)が加わる可能性があります。
民間スクール+教育訓練給付金は、開講時期を待たずに好きなタイミングで受講したい場合の選択肢です。特定一般教育訓練給付金の対象講座であれば、受講費の40%(上限20万円)が修了後に支給されます。ただし自己負担がゼロにはなりません。
どちらの訓練も受講にはハローワークの手続きと選考があり、テキスト代や健康診断代などは実費です(厚労省「介護のしごとを探す(職業訓練・求職者支援制度)」)。まず確認すべきは自分の「雇用保険の受給資格の有無」で、離職票を持ってハローワークへ行くのが最短ルートです。
ハローワーク経由の職業訓練で受講料を抑える
ハローワークが案内する職業訓練(ハロートレーニング)の介護系コースは、多くの地域で開講されています。初任者研修や実務者研修を組み込んだコースもあります。
公共職業訓練は雇用保険の受給資格がある離職者向けで、失業給付を受けながら受講できる場合があります。訓練期間中は受給期間が延長されることもあり、スキルを身につけながら生活費を補える可能性があります。詳しい仕組みは失業中におすすめの資格と職業訓練の選び方もあわせて確認してください。
求職者支援訓練は雇用保険を受給できない人を対象とした訓練です。受講料は原則無料で、テキスト代等は実費という点は公共職業訓練と同じです。大きな違いは「職業訓練受講給付金(月10万円)」の可能性がある点で、次の節で詳しく説明します。
どちらの訓練も開講時期と定員が決まっており、希望のタイミングで受けられるとは限りません。対象になるか・次の開講がいつかは、最終的にハローワークで確認してください。
求職者支援訓練に付く月10万円の給付とその要件
求職者支援訓練の受講料は原則無料ですが、一定の要件を満たすと「職業訓練受講給付金」として月10万円などが支給される可能性があります(厚労省「求職者支援制度のご案内」)。これに通所手当が加わる場合もあります。
この給付は誰でも受けられるものではありません。本人の収入・世帯の資産・訓練への出席率などに要件があり、満たさない場合は受講料無料のみとなります。要件の詳細や自分が対象かどうかはハローワークで確認してください。
求職者支援制度と月10万円給付の仕組みを詳しく知りたい場合は、職業訓練を受けながら月10万円もらう方法で解説しています。
民間スクールで受ける場合の教育訓練給付金(40%還付)
開講時期を待たず、好きなタイミングで取りたい場合は民間スクールという選択肢があります。初任者研修の講座は特定一般教育訓練給付金の対象に指定されているものが多く、該当する場合は受講費の40%(上限20万円)が修了後に支給されます(厚労省「教育訓練給付制度」)。
注意点は3つあります。第1に、修了後に後払いされる仕組みのため受講中は全額を自己負担します。第2に、初任者研修の全講座が対象とは限らず、講座ごとに指定の有無を確認する必要があります。厚労省の教育訓練講座検索システムで調べられ、手順は教育訓練給付金の対象講座の調べ方で解説しています。第3に、雇用保険の被保険者期間などの要件があり、在職中・離職後どちらでも使える場合がありますが人により異なります。
無料訓練と民間スクール給付金の比較
どちらが向くかは、費用・受講時期・選択肢の広さで変わります。
| 項目 | 無料訓練(公共職業訓練・求職者支援訓練) | 民間スクール+教育訓練給付金 |
|---|---|---|
| 費用 | 受講料は原則無料(テキスト代等は実費) | 受講費の40%が後から給付(自己負担あり) |
| 受講時期 | 開講時期・定員の制約がある | 好きな時期に受講しやすい |
| 選考 | ハローワークの手続き・選考あり | スクールの申込(選考は基本なし) |
| 講座の選択肢 | 公的に用意されたコースから選ぶ | 講座の選択肢が広い |
| 生活支援 | 求職者支援訓練は月10万円の可能性(要件あり) | 給付金のみ(生活費の支給はなし) |
とにかく費用を抑えたい場合は職業訓練が候補です。求職者支援訓練で月10万円の給付要件を満たせば、学びながら生活費の一部を補える可能性もあります。一方「来月から働きたい」「特定の通いやすいスクールがよい」など時期や講座を優先する場合は、民間スクール+給付金が向きます。ただし40%は後払いのため、受講費をいったん立て替える点は理解しておく必要があります。
初任者研修を取った後の就職事情(中立)
初任者研修を取れば必ず就職できるわけではありません。介護は人手不足の分野とされており、初任者研修取得後の就職先は比較的見つかりやすいと言われています。とはいえ、実際の採用は地域・施設・タイミングの求人状況によります。
介護職の年収は地域や施設形態によって幅があり、資格手当がつく場合もありますが金額や有無は勤務先の制度次第です。応募前に求人票で条件を確認することが大切です。
初任者研修はあくまで選択肢の1つです。無料訓練・民間スクールのどちらで取るかも含めて、ハローワークやスクールの窓口で情報を集めて判断してください。退職後の給付全体の流れは退職後の給付金 完全ガイドも参考になります。
参考文献
- 厚生労働省「介護のしごとを探す(職業訓練・求職者支援制度)」 https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/kaigo_roudou/looking_job3.html
- 厚生労働省「求職者支援制度のご案内」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufu/seikyu_madoguchi.html
- 厚生労働省「教育訓練給付制度」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku.html
本記事は一般的な情報の提供を目的としています。訓練・給付の可否、金額、対象講座は受講開始時期や個別の状況により異なります。個別事案はハローワークまたは専門家にご相談ください。
退職後のお金の相談・転職を検討する場合
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