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退職後の税金・確定申告ガイド【還付申告・住民税・退職所得控除の計算】

※本記事には広告(PR)が含まれます。

退職後の税金は「所得税の還付申告」「住民税の翌年請求」「退職金にかかる退職所得控除」「失業給付・傷病手当金の非課税」の4つに整理できます。年の途中で退職した場合は確定申告で払い過ぎた所得税が戻り、一方で住民税は前年収入をもとに翌年6月から届きます。退職金は控除が大きく税負担が軽い仕組みです。この記事では国税庁・e-Gov・東京都主税局の資料をもとに、何を・いつ・どこに申告または支払うかを整理します。

この記事の要点:

  • 年途中退職→未年末調整→確定申告で還付(期限は5年以内)
  • 住民税は退職翌年6月に前年所得分がまとめて請求される
  • 失業給付・傷病手当金は非課税、確定申告の収入に含めない

目次

退職後の税金 全体マップ

退職後にかかわる税金と給付を一覧で整理します。

項目 いつ どこに ポイント
所得税(還付申告) 退職翌年1月1日〜5年以内 税務署 払い過ぎが戻る場合がある
住民税 翌年6月〜翌々年5月 市区町村 前年所得ベースで請求
退職所得 退職金受取時 原則会社が源泉徴収 控除が大きく税負担が軽い
失業給付・傷病手当金 受給時 申告不要 非課税

自分で動く必要があるのは主に「還付申告」と「住民税の納付」の2点です。


所得税の還付申告

毎月の給与から引かれる源泉徴収は、「1年間同じ給与が続く前提」での概算払いです。年の途中で退職すると、その前提が崩れます。退職後に再就職せず年末を迎えると年末調整が受けられず、払い過ぎた所得税が精算されないまま残ります。これを取り戻すのが還付申告です。

還付申告は退職した翌年の1月1日から5年以内であればいつでも可能です(国税庁 No.2662)。確定申告期間(2〜3月)を過ぎても遡って申請できます。

還付額は退職時期と給与水準によって異なります。月収30万円・6月退職の場合で2〜5万円程度、同・3月退職なら1万円前後の概算です。退職が早いほど源泉徴収の累計が少なく還付額も小さくなる傾向があり、個別の控除状況によって変わります。

手続きに必要なのは源泉徴収票・マイナンバー確認書類・還付金の振込口座です。源泉徴収票は退職時に会社から受け取ります(→ 退職時に会社から取るもの一覧)。


住民税の翌年請求

住民税は前年の所得をもとに翌年6月から翌々年5月にかけて課税されます。退職して収入がゼロになっても、前年に所得があれば翌年は請求が届きます。退職後の家計で見落とされやすい支出です。

年収400万円(独身・給与所得のみ)の場合の住民税は年間18万円前後が目安の概算です(社会保険料控除などを含む試算。控除の内容や自治体の税率により変動します)。

退職月によって徴収方法が変わります(参考:東京都主税局 住民税のしくみ)。

  • 退職月が1〜5月:最終給与から残額を一括徴収されるケースが多い(最大6ヶ月分)
  • 退職月が6〜12月:翌月から普通徴収に切り替わり、自分で納付書で支払う

支払いが難しい場合は市区町村の税務課に減免申請ができます。納付期限前のみ受け付けるのが原則のため、請求書が届いた段階で早めに相談してください。


退職所得控除の計算

退職金には「退職所得控除」という控除があり、勤続年数が長いほど控除額が大きくなります。計算式は勤続年数で2段階に分かれます(国税庁 No.1420)。

  • 勤続20年以下:40万円 × 勤続年数(最低80万円)
  • 勤続20年超:800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20年)

控除後の金額の2分の1が課税退職所得になります。退職金1,000万円の場合の税負担の目安を示します。

勤続年数 退職所得控除 課税退職所得 税負担の概算
10年 400万円 300万円 約51万円
20年 800万円 100万円 約15万円
21年 870万円 65万円 約10万円
30年 1,500万円 0円 0円

数値は概算です。個別の所得・控除・自治体の税率により変動します。

「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出していれば、原則として会社が源泉徴収を済ませます。提出していない場合は確定申告で精算します。


失業給付・傷病手当金は非課税

雇用保険の基本手当(失業給付)には所得税も住民税もかかりません。所得税法9条1項15号で非課税と定められています(e-Gov 所得税法)。傷病手当金も同様に非課税です。

これらの給付は確定申告の収入に含める必要がありません。退職後に失業給付のみで年末を迎えた場合は確定申告が不要なケースが一般的です。ただし退職前に給与所得がある場合は、還付申告の対象になります。給付と給与は分けて考えてください。

退職後に使える給付制度の全体像は別記事で整理しています(→ 退職後の給付金 完全ガイド)。


ふるさと納税の注意点

退職して無職になると翌年の住民税が下がります。ふるさと納税の控除上限も住民税額に連動して下がるため、在職時と同じ感覚で多額の寄附をすると注意が必要です。控除上限を超えた分は自己負担になり、想定外の負担が生じる場合があります。

寄附額を決める前に退職後の見込み所得から翌年の住民税額を確認し、控除上限のシミュレーションをポータルや自治体の試算ツールで行ってください。


税金の見通しが立ったら、次のステップ

退職後のお金の流れは税金だけでなく、失業給付・傷病手当金・各種給付金の受給タイミングも合わせて整理しておくと手続きの漏れを防げます。FP(ファイナンシャルプランナー)への無料相談は、退職後の収支シミュレーションや申請書類の順序確認に使える選択肢の一つです。

退職後のお金の段取り(健康保険・年金・税金・生活費)を一人で整理しきれない場合、ファイナンシャルプランナー(FP)への無料相談も選択肢のひとつです。

おかねと暮らしの相談窓口|FPとの無料相談(公式サイト)


参考文献

  • 国税庁 No.2662「年金等の受給者の確定申告不要制度・還付申告」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2662.htm
  • 国税庁 No.1420「退職金を受け取ったとき(退職所得)」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1420.htm
  • e-Gov 所得税法 https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033
  • 東京都主税局「個人住民税」 https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/kojin_ju.html

※本記事は一般的な情報の整理です。税額や該当可否は個別の条件で変わります。個別事案は税理士・税務署にご相談ください。

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この記事を書いた人

仕事リサーチ編集部
「働き方の意思決定を支える中立調査メディア」を運営する独立系編集部です。退職代行サービス・転職エージェント・労働法・副業・給付金など、働き方にまつわる重要トピックについて、業者や弁護士事務所、転職エージェントと利害関係を持たない第三者の立場から、一次情報に基づく検証記事を発信しています。
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退職代行/転職エージェント/労働法/副業・給付金制度
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